胃潰瘍

普段から眠りの浅い私が

ICUのベッドで

ぐっすり眠れるはずもなく

夜中に何度も何度も起こされました。

 

私を起こしたのは

自分の体に繋がっている機器からのアラーム音。

(特に異常がなくても何かの拍子に鳴る)

部屋の外から聞こえる

「コードブルー!コードブルー!」

といったアナウンス。

シフト毎にあるナースの申し送り。

 

さらに、

ずっと飲まず食わずなのに

尿意はもよおす人体の不思議。

まぁ点滴してるから当然なのですが。

 

忙しそうなICUのナースに

「おしっこ行きたいでーす」

とナースコールするのは大変気がひけるけれども

いたしかたありません。

 

おばちゃんナースが

氷を差し入れてくれようとしましたが、

それはドクターストップがかかったそうです。

空腹はともかく水も飲めないって物凄く辛いです

口の渇きが尋常ではありません。

 

そんなこんなで

私はうとうとしたくらいで朝を迎えました。

 

部屋のすみの寝心地がすごく悪そうなソファーで

寝ていた夫は果たして寝られたのか?

まぁ多分普通に寝られたのでしょう、

羨ましいくらいどこでも寝られる男です。

 

その日の昼前には普通の病室へ移されました。

この部屋もまぁそこそこ広くて

個室でトイレ付き。

 

この病院は2014年に新しく建った建物でして

どこも綺麗でWifiも使えるし

なかなか居心地は良く。

夫は職場に連絡して病室から仕事をし

私は子供を見てくれている友人に連絡をしました。

 

友人の話では

息子は問題なく良い子にしていました。

朝は一人で早く起きて

他の家族が起きて来るのを

静かにしてベッドで座って待っていたそうです。

 

すごいな

なんだかお兄ちゃんになったみたい

と誇らしく思う気持ちと、

でもやっぱり

少しさみしかったのかな

と切ない思いが同時に心に湧き上がりました。

 

その後は部屋でまったりと過ごしていると、

胃腸科のドクターがやって来ました。

彼は私と夫に

胃カメラで胃の上部に

大きなStomach ulcer(胃潰瘍)が見つかりました。

昨日の処置の時に一緒に止血をしてあります。」

と伝えました。

 

私はそっかー胃潰瘍かー、

今まで特に胃が痛いとか思ったこともないけど、

そういうこともあるのかー、

私が胃潰瘍なんて意外ー、

もっと人生ストレスフル、そんな人がなるんだと思ってた。

と、のんびり気分で聞いていました。

 

さらにドクターは

「今回採取した組織の一部をBiopsy(生検)に回しました。

結果は明日出ます。」

と言いました。